デジタル一眼入門に?Canon EOS Kiss X2 は今でも現役!

Canon EOS Kiss X2 カメラ・写真

2008年3月21日発売なので、発売からもうすぐ10年が経とうとしているCanonのデジタル一眼、EOS Kiss X2。
僕が本格的にカメラを好きになるきっかけになったデジイチでもあり、親から譲ってもらって今でも現役で使い続けている愛機でもあるKiss X2。
今なら中古でお手頃に手に入りますし、最新のものに比べるとシンプルな機能しか持たないからこそ、カメラの練習には意外と悪くないかも?と思うので、今更かもしれませんが書いておきたいと思います。

基本スペックなど

まだ大学生の頃、親から譲ってもらったのがこのCanon EOS Kiss X2のダブルズームキット。
譲ってもらうまでは、コンパクトデジカメをずっと使っていたので、初めての”カメラっぽいカメラ”に感動した記憶があります。

Kiss X2のスペック

現在のカメラと比べると、スペックだけを見ると全然大したことないように見えてしまいますが……。

  • カメラ部有効画素…約1220万画素
  • 総画素…約1240万画素
  • RAW+JPEG同時記録可能
  • ファインダー…ペンタダハミラー、視野率95%、倍率約87倍
  • ISO感度…ISO 100~1600
  • 輝度範囲…EV-5~18(常温・ISO100)
  • 測距点…9点測距
  • 測光範囲…EV1~20
  • 連続撮影速度…最高約5コマ/秒
  • シャッター速度…1/4000~1/60秒、X=1/200秒、1/4000~30秒・バルブ(すべての撮影モードを合わせて)

EOS 80Dとのスペック比較

参考までに、現在のメインカメラとして使っているEOS 80Dと比べてみます。
80Dについては以下の記事で紹介しています。

機材紹介 - Canonの中級デジタル一眼レフ EOS 80D EF-S18-135 IS USM
ブログに掲載している写真の撮影にも使用している、僕のメインカメラCanon EOS 80Dについて紹介してみます。 発売からある程度経ちましたが、中級デジイチとして僕には必要十分なスペックを誇る愛機です!

赤字がKiss X2、青字が80Dです。

  • カメラ部有効画素…約1220万画素 / 約2420万画素
  • 総画素…約1240万画素 / 約2580万画素
  • RAW+JPEG同時記録可能… /
  • ファインダー…ペンタダハミラー、視野率95%、倍率約0.87倍 / ペンタプリズム、視野率100%、倍率約約0.95倍
  • ISO感度…ISO 100~1600 / ISO100~16000
  • 輝度範囲…EV-0.5~18 / EV -3~18
  • 測距点…9点測距 / 45点測距
  • 測光範囲…EV 1~20 / EV 1~20
  • 連続撮影速度…最高約3.5コマ/秒 / 約7.0コマ/秒
  • シャッター速度…1/4000~ / 1/8000~

まあさすがに世代もクラスも違うので、あんまり比較になってない気もしますが、やっぱり見劣りしますね。笑
上記のスペックには書かれていませんが、他にもライブビュー撮影がイマイチだったり、Wi-Fiなんてもちろん付いてなかったり、動画撮影すらできなかったり……。

最低限のスペックしかないからこそ……

全然ダメじゃん!!って思いました?
でも案外そんなことないんです。例えば画素数だって、一般的に印刷用に使用される300dpiの解像度で印刷する場合、A4印刷に必要な画素数は869万画素です。
普通に写真撮っていて、A4以上のサイズに印刷することなんてほとんどないでしょ?
そう考えると、約1220万画素もあれば困ることなんてほとんどないんです。

スペック上で一番進化を感じるのはもしかするとISO感度かもしれません。
なんと10倍!!!
暗いところの撮影だと、やっぱり楽さが全然違います。
実際Kiss X2使っていて新しいの欲しくなった理由の1つはISO感度だったりもします。
ただそれでも、今からすると頼りなくも思えるこのISO感度の上限も、カメラの練習の上ではとてもよかったと思うんです。
ISO感度の上限が低い分、暗いところで撮影しようとすると手ぶれを気にしながら、シャッター速度と絞りで何とかするしかありません。
その分、色々と工夫せざるを得ず、結果としてマニュアルで色々試行錯誤してカメラの設定を覚えることができたように感じています。

撮影サンプル

サンプルとして、過去に僕がKiss X2で撮影した写真をいくつか紹介してみます。
フルHDサイズに縮小はしていますが、一応拡大画像も確認できる形にしています。

Kiss X2で撮影した桜
撮影モード:絞り優先、フラッシュ:なし、焦点距離:50mm、ISO:200、シャッター速度:1/1000、絞り:F4.0

Kiss X2で撮影したすすき
撮影モード:プログラムオート、フラッシュ:なし、焦点距離:18mm、ISO:1600、シャッター速度:1/800、絞り:F18.0

Kiss X2で撮影した星空
撮影モード:マニュアル、フラッシュ:なし、焦点距離:18mm、ISO:1600、シャッター速度:30秒、絞り:F3.5

Kiss X2で撮影した枡酒
撮影モード:プログラムオート、フラッシュ:なし、焦点距離:29mm、ISO:200、シャッター速度:1/40、絞り:F5.0

Kiss X2で撮影した夜の紅葉
撮影モード:絞り優先、フラッシュ:なし、焦点距離:24mm、ISO:800、シャッター速度:1/25、絞り:F6.3

どうでしょうか?
カメラマン(僕)の腕はおいといて、スマホの写真とは一味違った写真にはなっているのではないでしょうか。

これらの写真はすべて、ダブルズームキットに付属していた標準レンズで撮影しています。

フィルターワークやレンズ交換の醍醐味も楽しめる

PLフィルターでの撮影も

マニュアルで色々設定もできますし、オートでも基本的な性能は押さえているので、フィルターを装着した撮影なんかも楽しめます。

例えば、円偏光フィルター(C-PLフィルター)を装着してみると、風景の撮影でも色鮮やかに。

Kiss X2で撮影した高山植物の木
撮影モード:プログラムオート、フラッシュ:なし、焦点距離:18mm、ISO:200、シャッター速度:1/100、絞り:F6.3、PLフィルター使用

Kiss X2で撮影した高山植物の紅葉
撮影モード:プログラムオート、フラッシュ:なし、焦点距離:28mm、ISO:200、シャッター速度:1/60、絞り:F6.3、PLフィルター使用

装着していたのは以下のシリーズ。
フィルターはそんなに頻繁に型が変わるわけではないので、今でもラインナップされているみたいですね。

単焦点レンズの撮影も楽しい

単焦点レンズCanon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 II

また、レンズ交換式カメラなので、色々なレンズを試してみることも当然できます。
僕も数は持ってないんですが、せっかくなので単焦点レンズだけは購入して遊んでいました。

1枚だけ紹介しておきます。

Kiss X2で撮影した牧場での写真
撮影モード:絞り優先、フラッシュ:なし、焦点距離:50mm、ISO:100、シャッター速度:1/4000、絞り:F1.8

開放絞りまで開けた状態で撮っているので、鼻先だけにピントが合っていて、しっかりとボケています。
当時、「撒き餌レンズ」とか呼ばれていた以下のCanon純正の単焦点レンズで撮影したものです。

プラスチック感が強く見た目の若干の安っぽさは否めませんが、当時(買ったのは2012年)1万円以下という価格で手に入って単焦点の醍醐味をしっかりと味わえるスペックを持ったコスパ最強のレンズでした。
手軽に購入できるこのレンズをきっかけに、どんどん新しいレンズが欲しくなってレンズ沼に引きずり込まれるアマチュアカメラマンが後を絶たなかった?ことから、「撒き餌レンズ」とか呼ばれたりしています。

なお、このレンズはさすがに今はもう販売しておらず、新しい型に変わっています。


当時の撒き餌レンズよりはお値段しちゃいますが、最初に買うレンズとしてはオススメです。

記事を書くために改めてAmazon見ていると、品質はわかりませんがサードパーティ製で安いのも出てるみたいですね。


試していないので品質はわかりませんが、当時僕が買ったときよりさらに値段は安いです。
また、このサードパーティー製なら保護フィルター付でもほとんど値段変わらないという高コスパっぷり……。

今でもしっかり現役で、カメラの練習にもオススメ

このカメラ、EOS 80Dと比べると圧倒的に軽いのでちょっとしたお出かけにはこっちを使ったり、彼女に貸したりしながら、今でも現役で活用しています。

さすがに最新機種には及びませんが、「カメラの基本」みたいなところはちゃんと押さえていると思います。

最新にこだわりがなく、お財布に優しくデジタル一眼を始めてカメラの勉強したいって人には、わりと本気で中古で購入することもオススメできます。
今なら中古で買うとコンパクトデジカメみたいな値段で買えますし、最初の方にも書いたとおり凝った機能がない分、絞りやシャッタースピードなどの基本をしっかりと学ぶことができるというのが大きな理由です。

ボディ単品と単焦点レンズの組み合わせ、みたいにシンプルな構成にした買い方をしてみるのも、練習にはオススメです。


中古だとバッテリーが弱ったりしがちなので、互換バッテリーも購入しておくと安心かも知れません。


実際に僕も使っていて、とっても安いですが意外と持ちもよく、純正の充電器で普通に充電できます。

そのほか、EOS Kiss X2で使えるアクセサリーについては、『アクセサリーを揃えてCanon EOS Kiss X2を最大活用!』の記事で紹介しています。

アクセサリーを揃えてCanon EOS Kiss X2を最大活用!
今ならお安く手に入るCanon EOS Kiss X2。アクセサリーを揃えたら、いよいよ入門機として本格的にカメラの練習を始められるはず。 2019年の今だからこそのアクセサリー選びについて、考え方とともに紹介してみます。

お財布に優しく、機能のシンプルなこのカメラでいっぱい写真を撮るうちに、「もう少しこんな部分の性能が良ければ……」みたいな欲が出てきます。
そうなってから最新の製品を選んでみると、きっと色々理解した上で後悔することなく良い選択ができるようになっていると思うんです。
少なくとも、僕はこのカメラでいっぱい練習したおかげでカメラの設定や性能に関する理解が進み、色々と納得した上で次のEOS 80Dを選ぶことができたと感じています。

 

メインは80Dなので、がっつり写真を撮るつもりのときにKiss X2が登場することは無いですが、これからも気軽に使えるデジイチとしてしっかり活躍してもらおうと思います♪

本格的に探す場合は以下の記事を。EOS 80Dの例ではありますが、どんなものから手に入れるといいかは参考になるかと思いますので良ければどうぞ!

おすすめのカメラアクセサリー(デジタル一眼EOS80Dを例に初心者向けに解説!)
勇気を出していいカメラを買ってみた! でも、他に何をそろえるべきかよくわからない、なんてことはありませんか? 今回は、デジタル一眼初心者の方にも参考にしていただけるよう、「なぜそれが必要なのか」という理由にもしっかりと触れつつ整理していきます!

コメント

  1. いたる より:

    中古でkiss x2を格安で見つけたので購入しようか迷っていたらこの記事に辿り着きました。参考になりました。ありがとうございます。購入して色々と試してみようと思います。

    • いたるさん、コメントありがとうございます。
      少しでもお役に立てたなら嬉しいです。

      お手軽にレンズ交換式カメラを味わえて、撮影のスキルアップにも最適だと思います。
      暗いシーンで動く被写体とかはさすがに最近のと比べると苦手ですが、案外色々できて楽しいカメラです。
      購入されたら、是非使い倒してあげてください!

  2. りーたん より:

    はじめまして
    りーたんと申します。
    私も、妻が使うのをギブアップしたX2と私自身で中古で買った80Dの両方を持っています。

    すいませんが、お教えいただきたく存じます。

    私の(妻の)X2では、太陽光の下で黄色いバラの花を撮影すると、はなびらは黄色ではなく黄土色(おうどいろ)に、緑色の葉はどす黒い濃い緑色に発色してしまいます。これは「https://ascii.jp/elem/000/000/117/117354/」の菜の花の写真と同じ感じです。

    肉眼では、とても鮮やかな黄色の花なんです。おそらく、黄色いはなびらからの光の反射をX2では「とてもまぶしい」と判断してしまうのでしょう。主にAvモードを使い、C-PLを使用し、いろいろピクチャースタイルやホワイトバランス、露出補正をいじくり、カスタム機能(Fn)の「高輝度側・階調優先」を「1:する」に設定、オートライティングオプティマイザーを「0:使う」に設定しても、黄色いはなびらは黄土色になってしまいます。

    なお、私の80Dでは、「高輝度側・階調優先」を「D+」にし、露出補正をすることで、「ほぼ肉眼で見た目通り」に撮影できています。

    ヤスカズさんが撮影された青空のススキの写真では、日本酒と升の写真、青空と赤い葉の写真、とても自然な発色ですね。何をどのような設定にされているのでしょうか?ピクチャースタイルはスタンダード?風景でしょうか?

    よろしくお願いいたします

    • りーたんさん、コメントありがとうございます。
      そして、しばらくブログから離れていたため、とてもとても遅い返信となり大変申し訳ありません。

      私が撮影した写真は、ピクチャースタイルについては、ほぼスタンダードで撮影しています。
      日本酒と升の写真なんかは、ユーザ設定でスタンダードより色の濃さやコントラストを少しだけ増した設定にしていますが、いずれも+1だけです。
      ホワイトバランスは、オートか太陽光を使用することが多いです。
      青空と赤い葉の写真はC-PLフィルターを使っていますが、この辺は太陽光の設定ですね。

      私が使用しているKiss X2は全自動で撮影しても、そこまで肉眼と差異が出ないので、もしかするとどこか故障してしまっているかもしれませんね……。
      問題の切り分けとして、80Dで使用されているレンズと交換して撮影してみてはいかがでしょうか?(もう試されていたら申し訳ありません)
      フィルターなどは使用せず、晴れの日に、色々なものが画角に入るような状況で、全自動で撮影し、80D+Kiss X2のレンズ、Kiss X2+80Dのレンズ、いつも通りの組み合わせでそれぞれの機種で……など、いくつかのパターンで同じ被写体を撮影してみて、Kiss X2を使用した場合だけ、極端におかしな色合いであれば、残念ながらセンサー等に問題が生じてしまっているのではないでしょうか?

      かなり時間が経っての返信となってしまったこともあり、お役に立てるかわかりませんが、ご参考まで。